床矯正のデメリットとは?効果の限界と後戻りの実際【錦糸町】

お子さんの歯並びについて「取り外し式の装置で広げていきましょう」と提案されたあと、家に帰って「床矯正 デメリット」「床矯正 失敗」と検索した経験はないでしょうか。錦糸町でお買い物の合間に立ち寄られる保護者の方からも、そうした不安をよく伺います。床矯正(しょうきょうせい)は、レジンの床と拡大ネジで歯列を少しずつ広げる小児矯正の装置で、成長期の歯並びづくりに広く使われてきた方法です。ただ、どんな治療にもデメリットと限界があり、それを知らずに始めると「思っていたのと違う」と感じやすくなります。

この記事では、床矯正で「できること」と「できないこと」の境界線を歯並びのタイプごとに整理し、その境界線がデメリットとして現れる仕組み、後戻りやⅡ期治療が必要になる背景を解説します。読み終える頃には、床矯正の弱点を知ったうえで、それでも今のお子さんに合う選択かどうかを落ち着いて考えられるはずです。

床矯正でできること・できないこと|
限界はどこにあるのか

床矯正(拡大床)の装置イメージ|マルイ錦糸町シティデンタルクリニック

床矯正は「歯を並べる場所をつくる」装置

床矯正の装置は、上あごや下あごの内側にはめるレジンの床(プレート)に、歯に引っかけるワイヤーと中央の拡大ネジが組み込まれたものです。ネジを決められた頻度で回すと床がわずかに開き、その力で歯列の幅を少しずつ広げたり、歯を外側に傾けたりして、永久歯が並ぶためのスペースをつくります。装置の構造や広がる仕組みそのものは別の記事に譲り、ここでは「何が得意で、何が苦手か」に絞って見ていきます。押さえておきたいのは、床矯正が主に得意とするのは歯列の幅を広げてスペースを確保することであって、一本一本の歯の向きやねじれを細かく仕上げる装置ではない、という点です。

歯並びのタイプ別|期待できることと、床矯正だけでは難しいこと

同じ「歯並びが気になる」でも、原因によって床矯正の出番は大きく変わります。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、不正咬合が骨格(上下のあごの大きさや位置)・歯槽(歯の傾きなど歯の問題)・機能(噛み合わせの経路)の3つの要素から成り立つと説明されています(参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「不正咬合の種類と実態」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-06-001.html )。床矯正が主に働きかけるのは、このうち「歯槽」の要素です。あごの骨そのものの大きさや位置の問題には、力が及びにくいと考えてください。

歯並びのタイプ 床矯正で期待できること 床矯正だけでは難しいこと
前歯のでこぼこ(軽度) 期待できること:歯列を広げて並ぶスペースを確保し、生え替わりの過程で自然に並びやすくする 難しいこと:ねじれの強い歯を細かく回転させる、最終的な噛み合わせまで仕上げる
すきっ歯(すき間が多い) 期待できること:歯列の幅の調整と、生え替わりの見守り。乳歯列期のすき間は正常なことも多い 難しいこと:すき間を閉じる動きは得意でなく、原因が舌の癖なら癖の改善が先になる
受け口(前歯が反対) 期待できること:前歯の傾きが原因の軽いものなら、上の前歯を前に出す設計で改善を図る 難しいこと:下あごの骨が前に出ている骨格性の受け口。成長の経過を見ながら別の装置や方法を検討
出っ歯(上の前歯が前に) 期待できること:奥歯の歯列を広げ、前歯を後ろに下げる余地をつくる準備段階 難しいこと:前歯を実際に引っ込めて噛み合わせを作る仕上げ。多くはワイヤーやマウスピース型装置の役割
奥歯の噛み合わせのずれ 期待できること:歯列の幅の左右差を整える 難しいこと:上下の噛み合わせの前後関係を大きく変えること

右の列を見ると、床矯正が「土台づくり」の装置であることが分かります。土台が整えば、その後の治療が短く・簡単になる可能性がありますが、土台づくりだけで治療が完結するとは限りません。この点が、床矯正のデメリットを理解するうえでの出発点になります。

「できないこと」がデメリットとして現れる仕組み

床矯正が動かせるのは主に歯の傾きで、広げられる量にも限りがあります。歯を支えている骨の範囲を超えて広げようとすると、歯ぐきが下がったり、歯の根が骨から出そうになったりするため、歯科医師は「広げてよい上限」を検査で見極めます。その上限がお子さんの歯並びに必要な量に届かない場合、床矯正だけでは並びきらず、抜歯を含めた別の計画が必要になることがあります。「床矯正で抜かずに治る」といった言葉を見かけたら、それはあくまで上限の内側に収まった場合の話だと受け止めてください。

床矯正のデメリットと
「失敗した」と感じる背景

歯型の模型で歯列の幅と限界を確認するイメージ|マルイ錦糸町シティデンタルクリニック

知っておきたいデメリット

ここからは、床矯正を検討する保護者の方に事前に知っておいていただきたいデメリットをまとめます。どれも「だから避けるべき」という話ではなく、対策や心構えがあれば小さくできるものです。

デメリット どういうことか
装着時間に結果が左右される 内容:取り外せる装置なので、外している時間が長いと歯列は広がりません。本人と家庭の協力が治療の一部になります
床矯正だけで終わらないことがある 内容:スペースづくりが済んでも、歯の向きや噛み合わせの仕上げにⅡ期治療(ワイヤー矯正やマウスピース型装置)が必要になる場合があります
後戻りが起こりうる 内容:広げた歯列は、保定を怠ったり、口呼吸や舌で歯を押す癖が残ったりすると元に戻ろうとします
噛み合わせの細かな調整は苦手 内容:歯列の幅は変えられても、上下の噛み合わせを精密に作り込む装置ではありません
広げすぎのリスク 内容:指示より速くネジを回すと、痛みや歯ぐきの負担につながることがあります
装置の破損・紛失 内容:外している間にケースに入れず、踏んでしまう・学校で失くすといったトラブルは珍しくありません
慣れるまでの違和感 内容:装着直後は発音がしづらく、唾液が増えることがあります。多くは数日から数週間で落ち着きますが個人差があります
通院と調整の手間 内容:ネジの進み具合や歯の状態を確認するため、定期的な通院が数年単位で続きます

「失敗した」「意味がなかった」と感じる4つの背景

インターネット上には「床矯正は意味がなかった」という声も見られます。ただ、その多くは装置そのものの問題というより、始め方や続け方に原因があります。公益社団法人日本小児歯科学会は、矯正治療の失敗要因として、患者さんの協力不足、成長予測の誤差、口腔習癖(指しゃぶりや舌の癖など)が改善されないこと、転医による治療方針の変更などを挙げています(参照:日本小児歯科学会「こどもたちの口と歯の質問箱 Q&A」 https://www.jspd.or.jp/question/qa/ )。床矯正に当てはめると、次のように整理できます。

学会が挙げる要因 床矯正に当てはめると
協力不足 床矯正では:装着時間が守れず、計画どおりに歯列が広がらないまま時間だけが過ぎる
成長予測の誤差 床矯正では:成長の勢いや方向は一人ひとり違い、途中で計画の見直しが必要になることがある。見直し自体は失敗ではないが、説明がないと「話が違う」と感じやすい
習癖が残る 床矯正では:口呼吸・舌で前歯を押す・唇を噛むといった癖が続くと、広げても戻る力が働き続ける
方針の変更 床矯正では:引っ越しなどで医院が変わると、装置や考え方が変わり、それまでの経過が活かしきれないことがある

つまり「意味がなかった」の裏側には、装置の限界を超えた期待、装着時間の不足、癖への対処の遅れ、そして説明不足が重なっていることが多いのです。逆にいえば、これらを最初に共有できれば、床矯正のデメリットはかなり小さくできます。

後戻りはなぜ起きるのか

広げた歯列は、周りの唇や頬、舌の力のバランスの中に置かれています。装置を外したあとにこのバランスが元のままなら、歯列も元の形に近づこうとします。だからこそ、床矯正のあとには保定(リテーナーで形を保つ期間)と、口の周りの癖の改善が欠かせません。「装置が終われば全部終わり」ではなく、「装置のあとに保つ期間がある」ことを、始める前に家族で共有しておくと後戻りの不安はぐっと減ります。

始める前に確認しておきたい5つのこと

  • この歯並びは床矯正の「上限」の内側で並ぶ見込みか、それともⅡ期治療を前提とした土台づくりなのか
  • 1日どのくらい装着する想定で、守れなかった場合にどう影響するか
  • 装置は何個くらい使う予定で、Ⅱ期治療に進んだ場合の期間と費用の目安はどうか
  • 口呼吸や舌の癖など、後戻りの原因になりそうな習慣は今あるか。あるならどう対処するか
  • 成長に合わせて計画を見直す可能性と、そのときの説明の仕方

錦糸町で床矯正のデメリットまで
聞いてから選ぶには

床矯正を検討するお子さんの前歯のでこぼこのイメージ|マルイ錦糸町シティデンタルクリニック

デメリットを先に知りたい、というご相談は当院がむしろ大切にしているものです。装置の良い面だけを聞いて始めるより、苦手なことと対策まで理解して始めたほうが、結果的に治療は続けやすくなります。錦糸町でご相談いただく場合、当院では次の流れでお話しします。

  • お子さんの歯並びの原因が、あごの大きさの問題か、歯の傾きの問題か、癖の影響かを一緒に確認する
  • レントゲンや模型で「広げてよい上限」を見立て、床矯正だけで並ぶ見込みか、Ⅱ期治療を前提にするかをお伝えする
  • 装着時間の目安と、守れなかったときに起こりうることを、お子さんにも分かる言葉で説明する
  • 装置の紛失・破損・後戻りが起きた場合の対応と費用をあらかじめご案内する
  • その日に決めていただく必要はなく、ご家族で相談してから決めていただく

当院(マルイ錦糸町シティデンタルクリニック)は錦糸町駅南口から徒歩1分、マルイ錦糸町の館内で診療しています。お買い物のついでにお子さんの歯並び相談を組み込みやすい立地です。

  • 土日祝を含め年中無休、20時30分まで受け付けているため、学校や習い事のあとでも通院できます
  • 完全個室の診療室で、お子さんの装着状況や家庭での困りごとも周りを気にせずお話しいただけます
  • 歯科用CTを備え、歯の根や骨の状態を確認したうえで、広げられる量の見込みをお伝えします
  • 大人の矯正治療も行っているため、Ⅱ期治療に進む場合も同じ場所で続けられます
  • 24時間対応のオンライン予約とLINE予約をご用意。装置が壊れた・失くしたときのご連絡もお気軽にどうぞ

「デメリットを聞いてから決めたい」という進め方で構いません。錦糸町で床矯正が話題に上がったら、できないことまで含めた説明を受けたうえで、お子さんに合う方法を一緒に選びましょう。当院の矯正治療の種類や小児矯正の考え方は矯正歯科のページに、Ⅱ期治療で使う装置についてはワイヤー矯正マウスピース矯正の記事にまとめています。

よくある質問

床矯正だけで歯並びは治りますか?
歯列を広げてスペースを作る段階では大きな役割を果たしますが、歯の向きや噛み合わせの仕上げまで床矯正だけで完了するとは限りません。土台づくりのあとにⅡ期治療が必要になることもあります。見込みは検査の後にお伝えしています。
床矯正で後戻りすることはありますか?
あります。装置を外したあとに保定を行わなかったり、口呼吸や舌で歯を押す癖が残っていたりすると、広げた歯列が元に近づくことがあります。保定と癖への対処を治療の一部として計画します。
床矯正が「意味がない」と言われるのはなぜですか?
装着時間が守れなかった、装置の限界を超えた期待があった、癖への対処が遅れた、説明が不足していたといった事情が重なると、結果に満足できないことがあります。装置そのものより、始め方と続け方が影響しやすいと考えています。
床矯正で歯ぐきが下がることはありますか?
指示より速くネジを回したり、骨の範囲を超えて広げようとしたりすると、歯ぐきや歯の根に負担がかかることがあります。当院では検査で広げてよい上限を見立て、その範囲で進めます。
途中でやめたくなったらどうなりますか?
無理に続ける必要はありませんが、広げた歯列をそのままにすると戻りやすいため、やめる場合も保定や経過観察のご相談をおすすめしています。事情をお聞かせいただければ、装置の変更や休止の選択肢もご説明します。

まとめ|床矯正のデメリットは「限界を知って始める」ことで小さくできる

床矯正は歯列を広げて永久歯が並ぶスペースをつくる装置で、あごの骨格そのものを変えたり、噛み合わせを精密に仕上げたりすることは得意ではありません。デメリットとして挙げられる「装着時間に左右される」「床矯正だけで終わらないことがある」「後戻りが起こりうる」は、いずれもこの限界と、始め方・続け方に根ざしています。裏を返せば、広げられる上限を検査で確かめ、Ⅱ期治療の見込みと保定の必要性を最初に共有し、装着時間を家庭で支えられれば、床矯正の弱点は十分に管理できます。

錦糸町でお子さんの床矯正を検討されるときは、「できないこと」から先に聞いてみてください。それに答えられる説明が、安心して始めるための土台になります。

自由診療の副作用とリスク

副作用とリスク

  • 取り外し式の装置のため、決められた時間装着できないと計画どおりに歯列が広がらず、治療期間が延びたり十分な効果が得られなかったりします
  • 入れ始めの時期には話しづらさや異物感、つばが増える感じが出ることがあります。慣れ方には個人差があります
  • 拡大ネジを指示より速く回したり、広げられる範囲を超えて拡大したりすると、痛みのほか歯ぐきが下がる・歯がぐらつくといった影響が出ることがあります
  • スペースづくりが済んでも、歯の向きや噛み合わせの仕上げにワイヤー矯正・マウスピース型装置によるⅡ期治療が必要になることがあります
  • 保定を省いた場合や、口呼吸・舌で歯を押す癖が続いている場合には後戻りが起こりえます
  • 装置を壊した・失くした場合は作り直しが必要です

おおよその費用

床矯正は健康保険が使えない自由診療で、当院では小児矯正のⅠ期治療として料金を設定しています。基本料金は使う装置の数と難しさで変わるため幅があり、これに検査・診断料と来院ごとの調整料が加わります。

小児一期矯正(床矯正を含むⅠ期治療) 60,000〜300,000円

矯正精密検査+診断料 30,000円

調整料・観察料(1回) 5,000円

※Ⅱ期治療(小児二期矯正)に進む場合の費用は別途ご案内します。お支払いは現金・クレジットカードに加え、デンタルローン、院内での分割にも対応しています。

記載理由

平成30年6月1日施行の医療広告ガイドラインの趣旨に沿い、お子さんの治療を検討される保護者の方が不利益なく選べるよう、注意事項として記載しています。

※副作用とリスクには個人差があります。※全て税抜の金額を表示。

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村上 翔
監修 / 医療法人社団 翔翼会
理事長
私たちが実践するのは、あなたを“患者”ではなく「お客様」として丁寧にもてなすホスピタリティと、「大切な家族や友人にしてあげたい診療」です。大学病院レベル以上の設備と衛生環境を整え、一人ひとりのお客様に心から寄り添いながら納得していただけるベストな治療法をご提案してまいります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。診断や治療方針はお子さんの成長段階や口の中の状態によって異なります。歯並びが気になる場合は自己判断をせず、歯科医院での受診をおすすめします。

患者様の満足度調査を
実施しております。

少しでも患者様にとってより良い⻭科医療を提供するため、 第三者機関のNPO法人 日本⻭科医療評価機構に依頼をし、患者様の満足度調査を行っています。 患者様の率直なご意見をいただき、 改善すべき点は真摯に受け止めていきたいと思っています。当院には患者様の個人情報は一切伝えられませんので、是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください。NPO法人日本⻭科医療評価機構の調査結果はバナーよりご確認ください。

※日本⻭科医療評価機構とは
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