入れ歯の修理は種類で違う?
調整・作り直しの目安【錦糸町】
「入れ歯が割れた」「バネが折れた」「以前より緩くて食事のたびに外れる」。接客や営業の仕事で錦糸町に通う方からは、明日も人と会うのに入れ歯が使えない、という切実なご相談をいただくことがあります。そのとき最初に気になるのは、直せるのか、作り直しになるのか、そしてどれくらいの期間がかかるのかではないでしょうか。
実は、入れ歯の修理がどこまでできるかは、お使いの入れ歯の種類によって大きく変わります。保険のレジン床、金属床、金属のバネを使わない入れ歯、シリコンで裏打ちした入れ歯、磁石で固定する入れ歯では、修理の得意・不得意がそれぞれ異なるからです。この記事では、不具合を「調整で済むもの」「修理するもの」「作り直すもの」の3段階に分け、種類ごとの直しやすさと作り直しを考える目安をご説明します。
入れ歯の不具合は
「調整・修理・作り直し」の3段階で考える
入れ歯に起きるトラブルは多種多様に見えますが、対応の仕方で整理すると3つに収まります。今の入れ歯の形を大きく変えずに合わせ直す「調整」、壊れた部分を元に近い状態へ戻す「修理」、そして新しい入れ歯を一から作る「作り直し」です。どの段階になるかは、症状の中身と入れ歯の種類の組み合わせで決まります。
症状別に見た「まず行うこと」
| よくある症状 | まず行うこと | 種類による違い |
|---|---|---|
| よくある症状:当たって痛い、傷ができる | まず行うこと:当たる場所を確認し、内面や縁をわずかに削って合わせる調整 | 種類による違い:どの種類でも調整は可能。シリコンの裏打ち部分は削り方に工夫が要る |
| よくある症状:緩い、外れやすい | まず行うこと:歯ぐきに触れる面に材料を足す裏打ち(リライン)や、バネの締め直し | 種類による違い:レジン床は裏打ちしやすい。金属床は内面に樹脂を足す形で対応。バネのない入れ歯は素材によって裏打ちに制限 |
| よくある症状:床が割れた、ヒビが入った | まず行うこと:割れた面を合わせて樹脂でつなぐ修理 | 種類による違い:レジン床は修理の定番。金属床の金属部分が割れることはまれだが、割れた場合は修理が難しい |
| よくある症状:バネが折れた・曲がった | まず行うこと:バネを付け替える、または曲げ直す修理 | 種類による違い:金属のバネは付け替え可能。バネのない入れ歯には該当なし。磁石タイプは磁石の付け直しで対応 |
| よくある症状:人工の歯が取れた・欠けた | まず行うこと:人工歯を付け直す、または新しい人工歯に交換する修理 | 種類による違い:多くの種類で対応可能。人工歯の材質によっては同じものが手に入らず、色や形が少し変わることがある |
| よくある症状:残っていた歯を抜くことになった | まず行うこと:抜いた歯の分だけ人工歯を足す増歯 | 種類による違い:レジン床は増歯しやすい。バネのない入れ歯や金属床は設計上、足せる場所に限りがある |
表を見ると分かるように、保険で作るレジン床の入れ歯は「直しやすさ」において優れています。一方で、見た目や薄さを優先した自費の入れ歯は、その設計ゆえに修理の自由度が下がることがあります。これは欠点というより、何を優先して作られた入れ歯かという性格の違いです。
「調整」で済む不具合の見分け方
入れ歯を作ったばかりの時期に痛みや当たりが出るのは、多くの方が通る道です。歯ぐきの形は人それぞれで、型取りの精度を上げても、実際に噛んで動かしてみないと分からない当たりが残るためです。この段階の不具合は入れ歯そのものの欠陥ではなく、お口に合わせて仕上げていく途中経過にあたります。痛い場所を我慢して使い続けると、歯ぐきに傷ができて別の場所にも当たりが広がるので、早めに来院して少しずつ削り合わせるほうが早く落ち着きます。
長く使ってきた入れ歯が緩んできた場合も、まずは調整の範囲で戻せないかを考えます。歯ぐきと入れ歯の間にできた隙間を樹脂で埋める裏打ちは、作り直しに比べて短期間・低負担で済むことが多い処置です。ただし、人工歯がすり減って噛む高さそのものが下がっている場合は、裏打ちだけでは噛み心地が戻らないことがあり、そのときは作り直しの検討に進みます。噛む高さの変化は噛み合わせ全体にも影響するため、気になる方は噛み合わせ治療の記事もあわせてご覧ください。
「修理」になる不具合と、修理を難しくする行動
床が割れた、バネが折れた、人工歯が外れたといった破損は、修理の対象です。ここで知っておいていただきたいのは、修理のしやすさは壊れ方だけでなく、壊れてから来院までの行動にも左右されるということです。家庭用の接着剤で仮止めをすると、接着剤の成分が樹脂に染み込み、正式に修理するための面が汚れてしまいます。結果として修理できたはずの入れ歯が作り直しになる例もあります。割れた入れ歯と欠片は手を加えずに、そのままお持ちください。
また、緩くなった入れ歯を市販の安定剤で長く使い続けるのも、修理の観点からはおすすめしにくい習慣です。安定剤が厚く残った状態では内面の状態を正確に読み取りにくく、裏打ちや修理の前に念入りな清掃が要ります。安定剤は次の来院までのつなぎと考え、緩みを感じたら早めに調整を受けるほうが、入れ歯を長く使うことにつながります。
種類ごとの「直しやすさ」|
レジン・金属床・バネなし・シリコン・磁石
ここからは入れ歯の種類ごとに、修理でできること・できにくいことを見ていきます。ご自身の入れ歯がどれにあたるか分からない場合は、内側が全部ピンク色の樹脂なら保険のレジン床、内側に銀色の金属の板があれば金属床、歯にかかる部分がピンク色の樹脂でできていて金属のバネがなければバネのない入れ歯、というのがおおまかな見分け方です。
種類×修理の得意・不得意
| 入れ歯の種類 | 修理で対応しやすいこと | 限界・注意したい点 |
|---|---|---|
| 種類:レジン床(保険) | 対応しやすいこと:割れの修理、裏打ち、増歯、バネの付け替え、人工歯の交換 | 限界:修理を重ねると厚みが増し、強度も落ちやすい。破損を繰り返すときは作り直しを検討 |
| 種類:金属床 | 対応しやすいこと:樹脂部分の裏打ち、人工歯の交換、バネの調整 | 限界:金属の板そのものは割れにくい反面、変形・破折すると修理は難しい。増歯は設計によって制限 |
| 種類:バネのない入れ歯(ノンクラスプ) | 対応しやすいこと:当たりの調整、人工歯の交換(材質により) | 限界:素材の特性上、割れの修理・裏打ち・増歯に制限がある。熱で変形しやすい |
| 種類:シリコンで裏打ちした入れ歯 | 対応しやすいこと:土台となる入れ歯部分の修理は土台の種類に準じる | 限界:シリコンは年月とともに硬くなったり剥がれたりするため、定期的な貼り替えが前提 |
| 種類:磁石で固定する入れ歯 | 対応しやすいこと:入れ歯側の磁石の付け直し、土台部分の修理 | 限界:歯の根に付けた金属側に問題が起きると、根の治療や設計変更が必要になることがある |
直しやすい入れ歯と、直しにくい入れ歯の考え方
レジン床は「何度でも手を入れられる」が、限度がある
保険のレジン床は、割れてもつなげる、緩んでも足せる、歯が減っても増やせるという意味で、修理の自由度が高い入れ歯です。だからこそ、一つの入れ歯を修理しながら長く使う方も多くいらっしゃいます。ただし修理を重ねるほど樹脂の継ぎ目が増え、厚みが出て、また割れやすくなるという循環に入ることがあります。同じ場所が二度三度と割れる場合は、修理費を積み重ねるより作り直したほうが、噛み心地も含めて結果的に楽になることが少なくありません。
金属床は「壊れにくい」が、壊れたときの選択肢が少ない
金属床の入れ歯は、薄くて丈夫な金属を土台にしているため、床が割れるという事態そのものが起きにくい入れ歯です。樹脂の部分に裏打ちをする、人工歯を交換するといった修理には対応できます。反面、金属の板が変形したり折れたりした場合には、金属を継ぎ足して直すことが難しく、作り直しの相談になることがほとんどです。落として金属部分が曲がった、というときは無理に手で戻そうとせず、そのままお持ちください。
バネのない入れ歯は「見た目」と引き換えに修理の自由度が下がる
金属のバネを使わない入れ歯は、口を開けたときに金具が見えないことを重視して作られています。その代わり、歯ぐき色の樹脂そのものが歯を抱え込んで支える構造のため、一般的なレジンのように樹脂を足して修理する方法が使えない、あるいは使えても強度が戻りにくい場合があります。増歯や裏打ちにも制限があり、熱に弱く変形しやすい素材でもあります。修理の可否は破損の場所と大きさで変わるため、割れたら早めに状態を見せていただくことが大切です。
シリコンと磁石は「消耗する部品」がある前提で使う
シリコンで裏打ちした入れ歯は、噛んだときの圧力を柔らかい層が受け止めてくれる反面、そのシリコンは年月とともに硬くなり、はがれやにおいの原因になります。数年ごとの貼り替えを見込んでおく必要があります。磁石で固定する入れ歯も同様で、磁石の力が弱くなったり、歯の根に付けた金属側に問題が起きたりすれば、部品の交換や設計の見直しが必要です。どちらも「壊れたら困る」のではなく、「部品を交換しながら使う」入れ歯だと理解しておくと、修理の相談がしやすくなります。
作り直しを考える3つの目安
- 調整や裏打ちを繰り返しても、噛みにくさや痛みが数週間以上続いている
- 同じ場所の破損が短い間隔で繰り返され、修理のたびに入れ歯が厚く重くなっている
- 残っていた歯の状態が変わり、今の設計ではバネや支えの位置が合わなくなっている
なお、公益社団法人日本補綴歯科学会の一般向け講座では、第一大臼歯(6歳臼歯)を抜けたままにしておくと、噛み合う相手の歯が伸び出し、隣の歯が傾いてくることが説明されています(参照:公益社団法人日本補綴歯科学会「よくわかる補綴歯科講座(第1回)」 https://hotetsu.com/p4_01.html )。合わない入れ歯を外したまま過ごす期間が長くなると、これと同じ変化がお口の中で進み、次の入れ歯を作るときの設計が難しくなることがあります。修理か作り直しかを迷う間も、外したままにしない工夫が要る理由です。作り直しの際に、入れ歯以外の方法(ブリッジやインプラント)を比べたい方は、当院のインプラントのページと、3つの方法の違いをまとめた記事をご覧ください。
錦糸町で入れ歯の修理・作り直しを相談するなら|
預かり期間と予定の合わせ方
入れ歯の修理でいちばん多いご要望は、「なるべく預けたくない」というものです。当院では、まず入れ歯とお口の状態を拝見し、その場で対応できる調整・修理と、技工所に依頼する必要がある修理を切り分けてお伝えしています。お預かりが必要な場合も、期間の目安と、その間の過ごし方(仮の入れ歯を使うかどうかなど)をご説明したうえで日程を決めますので、錦糸町での接客や会食のご予定を先に教えていただければ、それに合わせた組み方をご提案できます。
錦糸町での通い方と院内のご案内
- 錦糸町駅の南口を出てマルイ錦糸町の2階へ、歩いて1分ほどです。休みの日を設けず、夜は20時30分まで診療を続けているため、退勤後や外出のついでに「割れた入れ歯を見てもらうだけ」の来院もしていただけます
- 修理には、割れた入れ歯とすべての欠片をそのままお持ちください。可能であれば、いつから・どのように壊れたかもお聞かせいただくと判断が早くなります
- 診療室は個室ですので、入れ歯を外した状態での相談も周囲を気にせず行えます
- 他院でお作りになった入れ歯の修理・調整も受け付けています。種類が分からない場合は拝見して判断します
- 作り直しをご提案する場合は、今の入れ歯のどこが限界なのかを実物を見ながらご説明し、保険と自費それぞれの選択肢を並べてお伝えします
よくある質問
入れ歯が割れました。応急処置として自分で接着してもよいですか?
バネのない入れ歯(ノンクラスプデンチャー)は修理できないと聞きましたが本当ですか?
他院で作った入れ歯でも、修理や調整をお願いできますか?
修理に出している間、入れ歯なしで過ごすことになりますか?
入れ歯の作り直しは何年おきが目安ですか?
まとめ|入れ歯の修理は種類で「できること」が変わる
入れ歯の修理は、当たりを合わせる調整、壊れた部分を戻す修理、新しく作る作り直しの3段階で考えると整理しやすくなります。そして、どこまで直せるかは入れ歯の種類で変わります。保険のレジン床は修理の自由度が高く、金属床は壊れにくい代わりに壊れたときの選択肢が少なく、バネのない入れ歯は見た目と引き換えに修理に制限があり、シリコンや磁石は部品を交換しながら使う入れ歯です。
不具合が出たときに大切なのは、自分で接着したり安定剤でしのいだりせず、早めに状態を見せることです。錦糸町で入れ歯の割れや緩みにお困りの方は、修理で済むのか作り直しが必要なのかを確かめるところから、お気軽にご相談ください。
自由診療の副作用とリスク
副作用とリスク
- 修理した入れ歯は、修理前と比べて厚みや重さ、噛み心地が変わることがあり、再度の調整が必要になる場合があります
- バネのない入れ歯やシリコンで裏打ちした入れ歯は素材の特性上、修理・裏打ち・増歯に制限があり、破損の状態によっては作り直しをご提案することがあります
- 自費の入れ歯は保険の入れ歯より費用が高く、修理や部品交換にも費用がかかる場合があります
- 金属を含む入れ歯は、金属アレルギーをお持ちの方では皮膚や粘膜に反応が出るおそれがあります
- 磁石で固定する入れ歯は、MRI検査を受ける際に事前の申告が必要になることがあります
- 修理や作り直しの結果には個人差があり、噛み心地の改善をお約束するものではありません
おおよその費用
保険で作った入れ歯の調整や修理は、多くの場合、健康保険の範囲で対応できます。自費の入れ歯を新しく作る場合の当院の料金(税抜)は、金属床義歯は片顎で300,000円。ノンクラスプデンチャーが100,000〜200,000円で、シリコンデンチャーが100,000〜300,000円となり、磁性アタッチメントは1部位につき50,000円。インプラントオーバーデンチャーが1,000,000円です。自費の入れ歯の修理や部品交換の費用は、内容を拝見してからお見積りします。保険診療・自費診療のいずれも、お会計は現金と各種クレジットカードからお選びいただけます。
記載理由
医療広告ガイドライン(平成30年6月1日施行)に照らし、入れ歯の不具合を修理で済ませるか作り直すかを判断する際に、種類ごとの直しやすさと費用の目安を事前に知っていただけるよう記載しています。
※修理・調整の結果や作り直しの時期には個人差があります。※記載の料金は税抜です。
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監修 / 医療法人社団 翔翼会
理事長 村上 翔 - 私たちが実践するのは、あなたを“患者”ではなく「お客様」として丁寧にもてなすホスピタリティと、「大切な家族や友人にしてあげたい診療」です。大学病院レベル以上の設備と衛生環境を整え、一人ひとりのお客様に心から寄り添いながら納得していただけるベストな治療法をご提案してまいります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。入れ歯を修理できるか作り直しになるかは、実際の入れ歯とお口の状態を拝見してから判断されますので、不具合が続く場合は歯科医院での受診をおすすめします。
患者様の満足度調査を
実施しております。
少しでも患者様にとってより良い⻭科医療を提供するため、 第三者機関のNPO法人 日本⻭科医療評価機構に依頼をし、患者様の満足度調査を行っています。 患者様の率直なご意見をいただき、 改善すべき点は真摯に受け止めていきたいと思っています。当院には患者様の個人情報は一切伝えられませんので、是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください。NPO法人日本⻭科医療評価機構の調査結果はバナーよりご確認ください。
日本⻭科医療評価機構は、ネットで⻭医者を検索してみたが、どこに行けばいいか分からない、 診療時間や場所のメリットだけではなく、本当に信頼して通える⻭医者を探したい、 そんな患者様のために本当に信頼して通える⻭科医院を評価・認定することを目的とした組織です。