親知らずは抜くべき?残す・抜くを分ける4つの判断軸【錦糸町】

「親知らずは痛くないのに、抜いたほうがいいと言われた」「逆に、痛かったのに残していいと言われた」――錦糸町でお仕事帰りに来院される方から、こうした戸惑いの声をよく伺います。親知らずは抜くべきなのか、それとも残していいのか。実はこの答えは、痛みの有無ではなく、その歯が置かれている条件で決まります。

この記事では、抜く・残すを分けるときに歯科医院が見ている4つの判断軸を先に示し、そのうえで「症状がなくても抜歯をすすめる理由」と「残す選択が成り立つケース」を整理します。最後に、錦糸町で自分の親知らずの状態を確かめる流れをまとめました。読み終えたときに、ご自身の親知らずを同じ軸で眺められるようになることを目指しています。

「痛くないから残す」ではない
――抜く・残すを分ける4つの判断軸

横向きに生えた親知らずを赤い丸で示したレントゲン写真|マルイ錦糸町シティデンタルクリニック

親知らずは、永久歯の一番奥に生えてくる第三大臼歯のことです。生える場所が足りないことが多く、まっすぐ出てこない人が少なくありません。だからといって全員が抜くわけではなく、歯科医院では次の4つの軸を一本ずつ当てはめて、抜く・残すを考えています。

軸1|その歯を、毎日きれいに磨けるか

最初に見るのは清掃性です。歯ブラシの毛先が届き、歯ぐきとの境目に汚れがたまらない状態で保てるなら、その親知らずは残す方向に傾きます。反対に、半分だけ頭を出していたり、頬側に倒れていたりして磨き残しが避けられない歯は、虫歯や歯ぐきの炎症の入り口になりやすく、抜歯を検討する理由になります。「今、磨けているか」だけでなく、「これから何十年も磨き続けられるか」という視点で見るのがポイントです。

軸2|上下で噛み合う相手がいるか

次に見るのは、その親知らずが噛むという仕事をしているかどうかです。上下の親知らずがそろって噛み合い、食べ物をすりつぶす役に立っているなら、残す価値があります。一方で、相手の歯がなく、宙に浮いたように生えている親知らずは、少しずつ伸びてきて頬の内側や歯ぐきを噛むようになることがあります。仕事をしていない歯は、残しておく理由が一つ減ると考えてください。

軸3|手前の歯に影響を与えていないか

親知らずそのものより大切なのが、一つ手前の歯(第二大臼歯)です。斜めに生えた親知らずが手前の歯にもたれかかると、その境目に汚れがたまり、手前の歯の側面から虫歯が広がることがあります。歯ぐきの下で手前の歯の根を押している場合もあります。親知らずを残した結果、大切な奥歯まで失うことになっては本末転倒ですので、この軸は判断の重みが大きくなります。

軸4|将来の「使い道」があるか

最後は少し先を見た軸です。健康な親知らずは、将来ほかの奥歯を失ったときに、その場所へ移植する材料になったり、ブリッジという被せ物の支えになったりすることがあります。日本口腔外科学会も、正常に生えて機能している場合や、手前の奥歯が抜けていてブリッジの土台として使える場合は抜かなくてもよいケースとして挙げています(参照:日本口腔外科学会「『親知らず』について」 https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/ha/oyashirazu/ )。使い道が見込める歯は、条件がそろえば「あえて残す」判断もあります。

判断軸 残す方向に傾く条件 抜歯を検討する条件
1. 磨けるか 残す方向:毛先が全体に届き、歯ぐきとの境目に汚れが残らない 抜歯を検討:半分埋まっている、倒れている、歯ぐきがかぶさって磨けない
2. 噛んでいるか 残す方向:上下がそろって噛み合い、食事で役に立っている 抜歯を検討:相手の歯がなく、伸びて頬や歯ぐきに当たる
3. 手前の歯への影響 残す方向:手前の歯との間にすき間がなく、汚れがたまらない 抜歯を検討:もたれかかって虫歯の原因になる、根を押している
4. 将来の使い道 残す方向:健康で形が良く、移植やブリッジの支えに使える見込み 抜歯を検討:虫歯や炎症で傷んでおり、使い道が見込めない

4つの軸のうち1つだけで結論が出ることは少なく、たいていは複数の軸を重ねて判断します。たとえば「磨きにくいが、噛んではいる」という歯なら、磨きにくさの程度と手前の歯の状態を並べて重さを比べる、といった具合です。

症状がなくても抜歯をすすめる理由と、
残す選択が成り立つケース

下あごの奥歯を赤く示したパノラマレントゲン|マルイ錦糸町シティデンタルクリニック

「今は痛くない」が「問題ない」とは限らない理由

親知らずの厄介なところは、トラブルが静かに進む点です。磨けない歯の周りでは、痛みが出るずっと前から汚れがたまり、歯ぐきの炎症や虫歯が育っていきます。日本口腔外科学会は、親知らずの抜歯をすすめる理由として、周囲の歯ぐきの炎症や痛み・腫れのほか、歯並びへの悪影響、手前の歯が虫歯になること、口臭などを挙げています(参照:同上)。つまり抜歯の判断材料は「痛いかどうか」ではなく、「これから起こることが見えているかどうか」なのです。

症状が出てから抜こうとすると、炎症で麻酔が効きにくかったり、腫れが引くまで待つ必要があったりして、かえって時間がかかることもあります。落ち着いているうちに方針を決めておくほうが、日程も体調も選びやすいのが実際のところです。

残す選択が成り立つケース

もちろん、抜かない判断が正解になる親知らずもあります。日本歯科医師会の相談コーナーでは、上下が生えそろって噛み合っている場合や、周囲に嚢胞(のうほう=袋状の病変)がない場合は残してもよいケースとして紹介されています。あわせて、1年に1回はエックス線写真で確認することもすすめられています(参照:日本歯科医師会「お悩み相談!教えて先生|テーマ:親知らず」 https://www.jda.or.jp/asahiruban/vol49/contents/oshiete.html )。残す場合の条件は「一度決めたら終わり」ではなく、「定期的に見直す前提で残す」だと理解しておくと安心です。

迷ったときは「時期を選べるうちに決める」

接客業や人前で話す機会が多い方にとって、親知らずの抜歯は仕事に直結する悩みです。腫れや話しづらさが出るなら、繁忙期や大事な予定を避けて日程を組みたいものです。それができるのは、症状が落ち着いている今のうちだけです。抜くにせよ残すにせよ、「自分の親知らずがどの軸で引っかかっているのか」を早めに知っておくことが、後で慌てないための準備になります。

相談のときに伝えていただくと判断が早くなること

  • 親知らずの周りが腫れたり、噛むと違和感が出たりしたことがあるか(回数と時期)
  • 食べ物が親知らずの周りに挟まりやすいか、フロスや歯ブラシが届いている感覚があるか
  • 仕事や学業で「腫れると困る時期」がいつごろか
  • 矯正治療やインプラント、ブリッジなど、今後検討している治療があるか
  • 持病や服用中のお薬、妊娠の予定など、抜歯の時期に関わる事情があるか

錦糸町で生え方を確認し、
自分の判断軸を持つには

モニターに映したレントゲン画像をペンで指して説明している様子|マルイ錦糸町シティデンタルクリニック

判断のスタート地点はレントゲン

4つの軸のうち、磨けるかどうかはご自身でもある程度分かりますが、手前の歯への影響や根の向き、骨の中に埋まった部分の様子は、外から見ても分かりません。判断の出発点はレントゲンです。お口全体を一枚に写す撮影で親知らずの本数と向きを確かめ、必要に応じて歯科用CTで神経や手前の歯との位置関係を立体的に確認します。ここまで見て初めて、4つの軸に当てはめた具体的な話ができるようになります。

錦糸町駅からすぐの当院では、レントゲンの画像を画面に映しながら、「この歯はどの軸で引っかかっているか」を一本ずつご説明しています。抜くと決まった場合の流れやリスクは親知らずのトップページにまとめていますので、判断の次の段階として参考にしてください。抜歯そのものは、口腔外科の領域として当院で対応しています(詳しくは口腔外科のページもご覧ください)。

当院でできること

  • 年中無休で夜20時30分まで診療しています。錦糸町での買い物や仕事の帰りに、「親知らずを見てほしいだけ」のご来院も歓迎です
  • レントゲンと歯科用CTを院内に備えており、必要な撮影をその日のうちに行えます
  • 完全個室で画像をお見せしながら、抜く・残すの判断材料を4つの軸に沿ってご説明します
  • 残すと決めた親知らずは、定期検診の項目に加えて経過を追い、条件が変わったときにお知らせします
  • 予約はWEB・LINEから24時間受け付け。人前に出る予定に合わせた日程のご相談も可能です

よくある質問

抜くかどうかは、レントゲンを撮ったその日に決めなければいけませんか?
その場で決める必要はありません。生え方と周囲の状態をご説明したうえで、いったん持ち帰ってご検討いただくことも多いです。ただし、腫れを繰り返している場合や手前の歯に虫歯が始まっている場合は、先延ばしにするほど選択肢が狭まることがあるため、目安の期限だけはお伝えするようにしています。
上の親知らずは残して、下だけ抜くという選び方もありますか?
あります。抜く・残すは4本まとめてではなく、1本ずつ判断するのが基本です。上下で生え方や磨きやすさが違うことは珍しくなく、下は抜いて上は経過を見るという結論になる方もいます。ただし、噛む相手を失った歯が伸びてくることがあるため、片方だけ抜いた後の噛み合わせも含めてご説明します。
接客の仕事をしています。抜くと決めた場合、仕事に影響が出にくい時期はありますか?
腫れや話しづらさが出るとしても抜歯後の数日に集中しやすいため、連休や勤務の少ない週の初日に合わせる方が多いです。人前で話す機会が多い方は、繁忙期を避けてあらかじめ日程を組んでおくと安心につながります。時期を選べるのは症状が落ち着いているうちですので、早めのご相談をおすすめしています。
一度「残していい」と言われた親知らずは、その後も残したままで大丈夫ですか?
現時点で残せると判断された親知らずでも、年月とともに条件が変わることがあります。歯ぐきが下がって磨きにくくなる、噛む相手の歯を失う、手前の歯に治療が必要になるなどが典型例です。定期検診のたびに親知らずの状態も一緒に確認し、判断を更新していく形が現実的です。
痛みの原因が親知らずかどうか分からなくても、相談していいですか?
もちろんです。奥の痛みや違和感は、親知らずのほかに手前の歯の虫歯、歯ぐきの炎症、噛み合わせなどが原因のこともあり、ご自身で切り分けるのは難しいものです。診察とレントゲンで原因を絞り込んだうえで、親知らずが関係している場合は抜く・残すの判断材料もあわせてお伝えします。

まとめ|親知らずは抜くべきかは、痛みではなく4つの軸で決まる

親知らずは抜くべきかという問いに、痛みの有無だけで答えることはできません。磨けるか、噛んでいるか、手前の歯に影響していないか、将来の使い道があるか――この4つの軸に当てはめて、一本ずつ判断するのが歯科医院の考え方です。症状がなくても抜歯をすすめるのは、静かに進むトラブルが見えているからであり、残す判断は「定期的に見直す前提」で成り立ちます。

ご自身の親知らずがどの軸に引っかかっているのかは、レントゲンを見て初めて分かります。錦糸町で親知らずが気になっている方は、症状が落ち着いているうちに一度確認し、時期を選べる状態で方針を決めておくことをおすすめします。

抜歯を検討する際の注意点

注意点

  • 4つの判断軸は考え方の整理であり、実際の判断は生え方・周囲の状態・全身の状況を含めて個別に行います
  • 残すと判断した親知らずも、年月とともに条件が変わることがあるため、定期的な確認が前提になります
  • 抜歯を選んだ場合、術後に痛み・腫れ・口の開けにくさ・出血などが一時的に生じることがあります
  • 下あごの親知らずが神経の近くにある場合は、まれに唇やあごの感覚が鈍くなる可能性があり、事前にリスクをご説明します
  • 妊娠中・持病のある方・服薬中の方は、抜歯の時期や方法が変わることがあるため、初回にお知らせください

おおよその費用

親知らずの抜歯は、虫歯や炎症などの理由がある場合、健康保険の対象になるのが一般的です。窓口でのご負担は、生え方(まっすぐか、埋まっているか)による処置の区分、レントゲンやCT撮影の有無、お薬の処方によって変わります。3割負担の場合、抜歯の処置そのものは数百円から3千円台程度、初診料や撮影・お薬を含めた1回のお支払いは数千円程度になることが多く、CT撮影が加わるとさらに数千円ほど上乗せされるのが一般的な目安です(当院の掲載額ではなく、あくまで一般的な範囲です)。

抜歯後の治りを助けるお薬として、当院では保険適用外の腫れ止め・テルプラグ(各5,000円・税別)をご用意していますが、使用は任意です。お支払いには現金のほか各種クレジットカードがご利用いただけます。

記載理由

医療広告ガイドライン(平成30年6月1日施行)の趣旨に沿い、親知らずを抜くか残すかで迷っている方が、判断の考え方・費用・注意点を理解したうえで受診を検討できるように記載しています。

※注意点の現れ方には個人差があります。

親知らずの関連記事

村上 翔
監修 / 医療法人社団 翔翼会
理事長
私たちが実践するのは、あなたを“患者”ではなく「お客様」として丁寧にもてなすホスピタリティと、「大切な家族や友人にしてあげたい診療」です。大学病院レベル以上の設備と衛生環境を整え、一人ひとりのお客様に心から寄り添いながら納得していただけるベストな治療法をご提案してまいります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。親知らずを抜くべきかどうかは、生え方や周囲の状態を検査したうえで個別に判断されます。気になる症状がある場合は自己判断をせず、歯科医院での受診をおすすめします。

患者様の満足度調査を
実施しております。

少しでも患者様にとってより良い⻭科医療を提供するため、 第三者機関のNPO法人 日本⻭科医療評価機構に依頼をし、患者様の満足度調査を行っています。 患者様の率直なご意見をいただき、 改善すべき点は真摯に受け止めていきたいと思っています。当院には患者様の個人情報は一切伝えられませんので、是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください。NPO法人日本⻭科医療評価機構の調査結果はバナーよりご確認ください。

※日本⻭科医療評価機構とは
日本⻭科医療評価機構は、ネットで⻭医者を検索してみたが、どこに行けばいいか分からない、 診療時間や場所のメリットだけではなく、本当に信頼して通える⻭医者を探したい、 そんな患者様のために本当に信頼して通える⻭科医院を評価・認定することを目的とした組織です。
Menu
電話をかける WEB予約 LINE予約